水素爆弾・水爆

【Hydrogen Bomb】
熱核反応(核融合反応)を起こすことにより実現される核爆弾。
原子爆弾を起爆装置とし、原爆から発生する放射線、超高温、超高圧を利用して、重水素や三重水素(トリチウム)の核融合反応を起こさせることにより莫大なエネルギを放出させる。威力には限界がないと言われている。熱核兵器(thermonuclear weapon)とも呼ばれる。
米国ではエドワード・テラー博士らによって開発され、1952年11月1日、エニウェトク環礁で人類初の水爆実験に成功した。テラー博士は「水爆の父」と呼ばれている。
北朝鮮は2006年以来、6回の核実験を行い、2017年9月3日の実験では水爆の実験に成功したと発表した。爆発威力は50 – 250キロトン(TNT換算)と推定され、水爆の可能性が高い。
核兵器国(核兵器不拡散条約(NPT)による):米国、ロシア、英国、フランス、中国の5か国。
インド、パキスタンが核兵器の保有を宣言しており、さらに北朝鮮が加わった。イスラエルは宣言していないが、事実上の保有国とみなされている。
米国とロシアの二国で世界の核兵器のほぼ9割を保有している。
事例
熱核弾頭(水爆):B61(米国)

「安全保障用語」編集部