領海

【territorial sea】
領域の一部で、沿岸国の主権が及ぶ海域のこと。主権はその上空、海底およびその地下にも及ぶ。国連海洋法条約の下、領海の幅は領海基線(低潮線)から12海里(約22.2㎞)を超えない範囲と定められた。領海における沿岸国の主権は無制限ではなく、外国の船舶に対して無害通航権を認めなければならない。無害通航は沿岸国の平和・秩序・安全を害せず、継続的かつ迅速に行われるものとされ、武力の行使や威嚇、軍事演習・訓練、軍事情報の収集、航空機の発着、漁業活動は無害とは認められず、また徘徊や停船することも認められない。潜水艦は浮上し、国旗を掲げることが義務づけられている。一般的に軍艦も無害通航権を有するとされるが、中国やイランは軍艦の無害通航には事前の許可が必要と主張し、インドや韓国は事前の通告が必要と主張している。