拡大抑止

【Extended deterrence】
自国だけでなく、同盟国が攻撃を受けた際にも報復する意図を示すことで、同盟国への攻撃を他国に思いとどまらせること。米国は同盟国である日本や韓国に対し、核を含む「拡大抑止」の提供を約束している。「基本抑止(Basic deterrence)」が、自国の国民や領土に対する核抑止であるのに対し、「拡大抑止」は同盟国への核・通常攻撃を抑止する。拡大抑止は一般的に、「核の傘」とも呼ばれるが、厳密には、拡大抑止には「拡大核抑止(Extended nuclear deterrence)」と、通常戦力による「拡大通常抑止(Extended conventional deterrence)」がある。「核の傘」については、冷戦期に旧ソ連と対峙していた米国が「パリを守るために、ニューヨークを犠牲にする覚悟があるのか」と核による米国の報復攻撃に疑問が呈されたこともある。

「安全保障用語」編集部