イラン核合意

【Joint Comprehensive Plan of Action=JCPOA】正式名称:包括的共同作業計画
2002年に秘密裏の核開発計画が発覚したイランと、イランの核兵器保有阻止を目指す米英仏中ロにドイツを加えた6カ国が15年に結んだ合意。イランは核開発の大幅制限を受け入れ、ウラン濃縮などを10~15年間制限。見返りに米欧の制裁は解除され、イランは原油や天然ガスの輸出などが可能になった。もともとイランはウラン濃縮に使う遠心分離機を約1万9千台設置し、濃縮ウラン約10トンを保有していたが、核合意で分離機は5060台に、濃縮ウランは300キロにまで制限された。濃縮活動を依然認めているが、イランが核保有を決断して実現するまでに少なくとも1年かかるよう能力を制限した。トランプ米政権はオバマ前政権の政策を転換し、18年に離脱を表明、欧州連合(EU)は合意の維持を確認している。

「安全保障用語」編集部