警察予備隊

【National Police Reserve】
1950年6月25日に勃発した朝鮮戦争で、戦況が切迫するなか、在日米軍も多数派遣され、マッカーサー連合軍最高司令官が同年7月、書簡で7万5000人の「警察予備隊」創設と、8000人の海上保安力の増員を、吉田茂首相に指示。同年8月10日、日本政府は警察予備隊令により、警察予備隊を発足させた。当初、警察予備隊は、在日米軍の朝鮮半島派遣に伴って、日本の治安維持のため、日本の警察力を補うものとして創設されたが、朝鮮戦争に中国が本格介入したことで、「警察部隊」から「防衛部隊」へ性格を変え、当初は自動小銃やジープまでだった装備も、戦車や榴弾砲を保有するまでとなった。52年の保安庁法により、「保安隊」に改編され、54年の自衛隊法により「自衛隊」に再改編された。

「安全保障用語」編集部