普通科

陸上自衛隊の中核的な職種(兵科)であり、帝国陸軍、諸外国陸軍の歩兵職に相当する。旧ソ連軍では狙撃兵と称された。歴史的には古代から中世にかけて格闘を主任務とする歩兵が戦闘の殆どを占めたが、中世から近代にかけて騎兵が戦闘の中心となり、歩兵は協力兵科となった。砲銃の発達に伴い再び歩兵は戦闘の中核となり、砲兵、戦車兵とともに陸上戦闘の最終攻防戦を行うこととなった。第2次世界大戦後、歩兵の役割は一時軽視されていたが、最近ではゲリラ戦への対応のために軽火器武装で機動性に富む歩兵の果たす役割が再評価されている。現在、歩兵は徒歩移動ではなく、装甲戦闘車や装甲兵員輸送車に搭乗することが多くなっている。

「安全保障用語」編集部