懲罰的抑止

【Deterrence by punishment】
攻撃を上回る報復能力を相手側に認識させ、相手に攻撃を思いとどまらせることを「懲罰的抑止」という。相手の目的達成を拒否する能力を整えることで、相手に行動を思いとどまらせる「拒否的抑止」と並び、「抑止」の中核概念。懲罰的抑止の例として、北朝鮮問題で、日米韓3カ国は、北朝鮮に核や通常戦力での圧倒的優位を明示し、北朝鮮の大規模な軍事行動を思いとどまらせようとすることなどが該当する。一方、北朝鮮も弾道ミサイルを開発・試射することで、韓国や日本への攻撃能力を示し、自国への攻撃を抑制させようと「懲罰的抑止力」を維持しようとしている。

「安全保障用語」編集部