大量破壊兵器拡散防止構想

【Proliferation Security Initiative=PSI】
核・生物・化学兵器といった大量破壊兵器(WMD)とテロリズムの結合を「冷戦後の最大の脅威」と見なした米国のジョージ・W・ブッシュ政権が2003年に提唱した、WMD拡散阻止のため多国間枠組み。核開発を続けてきた北朝鮮などからテロ組織へのWMDや関連資機材・技術の移転や輸送を防ぐため、参加各国が不審船の臨検体制強化などを進め、定期的に海上での訓練を実施している。従来は各国が自国の領域内で輸出管理などの措置を実施してきたが、PSIの下では、各国が領域を超える範囲でも他国と連携しWMD拡散の未然防止を狙う。2015年現在、日米英仏や韓国、ロシアなど21カ国の中心メンバーを含む105カ国が参加。

「安全保障用語」編集部