【President Obama’s Speech in Prague】
大統領選挙戦中から核軍縮・不拡散政策を中心課題に位置付けてきたバラク・オバマ米大統領が2009年4月5日にチェコ・プラハで行った演説。「核兵器のない世界の平和と安全を追求する」と誓約し、「核なき世界」に向けた核廃絶構想を提唱、他の核兵器保有国にも同調を求めた。「核兵器を使用したことがある唯一の国として米国には行動する道義的責任がある」とも語った。国家安全戦略における核兵器への依存度を減らし、包括的核実験禁止条約(CTBT)の批准を表明、核拡散防止条約(NPT)体制の強化などにも尽力するとした。オバマ氏は核兵器なき世界の構想や努力が評価され、09年のノーベル平和賞を受賞。16年には現職の米大統領として初めて、被爆地の広島を訪問した。