海上保安庁

【Japan Coast Guard】
国土交通省の外局として、海上保安庁法に基づいて設置された海上警察組織。第2次世界大戦後の1948年に、米沿岸警備隊をモデルとして設立された。海難救助のほか、船舶法などに基づく違法行為の予防・操作・鎮圧、海図の作成なども行う。不審船などへの威嚇射撃はできるが、武器の使用については、警察官同様、「警察官職務執行法」の規定を準用すると定められ、武力行使はできない。自衛隊法82条には、防衛大臣が海上での人命・財産の保護、治安維持のため、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊に必要な行動をとるよう命じることができるとした「海上警備行動」を規定。1999年、能登半島沖不審船事件の際、海上保安庁の巡視船の停戦命令や威嚇射撃も無視して逃走したため、海上自衛隊に海上警備行動が発令された。

「安全保障用語」編集部