遠交近攻

【National Strategy to expand territory by  cultivating distant countries while trying to conquer those nearby】
中国戦国時代における外交政策の一つ。遠方の国と連合し、近郊の国を攻め取ること。魏の范雎が考案し、逃れた先の秦で採用された。戦国7雄のうち、強大な西方の秦の東進に対し、残る6国(韓、魏、趙、燕、楚、斉)が合従策をとった。秦は遠方の斉や楚と同盟して分断を図ったうえで、隣国の韓、魏、趙を攻めて領土を拡大し、その後に楚、燕、斉を滅ぼして天下を統一した。遠方に同盟国をつくることで攻め入る近隣国に背後を気遣う二正面作戦の状態に追い込むこともできる。強大な帝政ロシアに対する日英同盟はイギリスにとっての遠交政策といえる。