経済相互依存

【economic interdependence】
貿易や資本の移動などの増大によって、経済的に密接な関係にあること。その結果、ある国で起こった現象(失業の増加など)が他国の国内経済に影響を与える。経済相互依存が国際関係に与える影響については、2通りの考え方がある。1つは、経済依存によって、戦争を起こすと共に失うものが多くなるため戦争が抑制され関係が良好になる、というもの。戦争によって得られる利益(便益)よりも戦争によって失われる利益の方が大きければ戦争は抑制される。このリベラルの主張に基づくと経済相互依存が深化すればするほど平和が維持される。もう1つは、依存による脆弱性を解消しようとして戦争の動機が高まるというもの。リアリズムの主張で、経済依存が戦争を抑制しない例として第一次世界大戦前の英独が世界最大の貿易相手国だったことを挙げる。最近の研究では、貿易協定や国際的貿易体制などで経済依存による恩恵(便益)が将来も担保されることによって戦争が抑制されると考えられている。近年、中国が軍事的、経済的に増大しているため、経済相互依存が国際関係に与える影響がいっそう注目されている。